ラズベリー

Rubus idaeus

特徴
ラズベリーの樹高は50-150cm程の小低木である。枝は刺がついていて、垂直または湾曲して伸びる。果実は二年目の枝になる。一年目の夏、枝は緑色でまだ枝分かれはしていない。二年目の夏になると枝は茶色に変わり枝分かれするようになる。二年目から枝は花を咲かせ、実をつけるようになる。葉は通常一つの小枝に双葉または三つ葉のような形でついているもの、もしくは三出複葉などがある。葉の表面は緑色で、裏面には細かい毛がついているもの、白っぽい色または灰色をしているものがあり冬には枯れて落ちる。開花時期は6月から7月にかけてで、緑がかった白い花を咲かせる。ラズベリーは赤い色をした石果で甘く香りの良い果実である。果実はへたから容易に取れる。

自生場所
ラズベリーは南地方から中部地方、オウル辺りの高さの範囲で育つ。より北の方では場所によって見つける事が出来る。南フィンランドでは収穫量の最も多いベリーの一つでもある。ラズベリーは灌木の少ない小さな森や、溝や森の縁、小川や川岸、伐採された跡地または道沿いなどで育つ。この種は伐採後の土壌の豊かな場所での繁殖速度が早く、その後20-30年に渡って育つ。

収穫時期
収穫時期は8月初旬から9月初旬にかけてである。最も実が多くなる条件は、陽当たりがよく、低木や苗木の多い場所や伐採跡地などである。また森周辺のあぜ道や砂利道の脇、送電線の通っている灌木の少ない場所などがある。

栄養価値
ラズベリーにはビタミンCと葉酸が含まれている。ラズベリー100g中には中位のみかん1個分のビタミンCが含まれている。また食物繊維や石果ベリーに特有のポリフェノール群やエラギタンニン等が含まれている。

Food component (in English):
Finnish institute for health and welfare
Based on the Fineli Food Composition Database Release 20 (June 27, 2019)

利用方法
ジュース、果実スープ、パンやケーキなどデザートに使われる。ラズベリーの味や香りはそのままでも楽しめるので朝夕食や間食としても食される。他のベリーと混ぜ合わせても良い。例えばブルーベリーとラズベリーを合わせたジャムは「女王のジャム」と呼ばれ、とても味の良いジャムである。果実は冷凍保存、ジュースやジャムにしたり乾燥したりして保存される。

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